「通知不可能」からの着信は危険?出てしまった場合の料金・対処法まとめ

「通知不可能」からの着信は危険?出てしまった場合の料金・対処法まとめ ライフスタイル

ある日突然、スマホに表示された「通知不可能」の着信。

「誰からの電話だろう?」、「怪しい気がするけど、反射的に出ちゃった」、「もしかして、これって料金が発生してる?」

こんなふうに、電話を切ったあとで一気に不安が押し寄せてきた経験はありませんか?

最近は、詐欺や迷惑電話の手口が年々巧妙になっており、番号が表示されない=何か危険なのでは?と感じる人が増えています。

特に多いのが、

・出てしまったことで何か契約されたのでは?
・知らないうちに高額な通話料金がかかっていないか
・個人情報が抜き取られていないか

といった「電話を切った後の不安」です。

この記事では、そうした不安を一つひとつ解消するために、

・そもそも「通知不可能」とは何なのか
・出てしまった場合、本当に料金は発生するのか
・詐欺の可能性があるケースと、安全なケースの見分け方

を、専門知識がなくても理解できるよう、できるだけ噛み砕いて解説します。

読み終えた頃には、「もう通知不可能の電話が来ても、慌てなくて大丈夫」と思えるようになるはずです。

通知不可能とは何か?

通知不可能と非通知の違い

まず押さえておきたいのが、「通知不可能」と「非通知」は意味が違うという点です。

多くの人が同じものだと思いがちですが、実は仕組みが異なります。

非通知

発信者が意図的に番号通知をオフにして電話をかけている状態です。
「番号を知られたくない」という理由で、設定によって隠しています。

通知不可能

一方で通知不可能は、技術的・システム的な理由で番号が表示できない状態を指します。

つまり、「通知不可能=必ずしも相手が番号を隠しているわけではない」のです。

この違いを知っているだけでも、「全部が怪しい電話ではないかもしれない」と、少し冷静に考えられるようになります。

なぜ「通知不可能」になるのか

では、なぜ番号が表示されない「通知不可能」という状態が起こるのでしょうか。

主な理由として、以下のようなケースがあります。

・海外の通信回線や特殊な中継回線を使っている
・公衆電話や古い電話設備から発信されている
・通信事業者間のシステム上、番号情報を受け取れない

特に海外回線を経由する場合、日本の通信網では番号情報が正しく表示されないことがあります。

ただし注意したいのは、詐欺業者もこの「海外回線」を悪用することが多いという点です。

そのため、「通知不可能=100%安全」とも言えませんし、逆に「必ず詐欺」と決めつける必要もありません。

大切なのは、「表示」だけで判断しないことです。

通知不可能の電話は詐欺なのか?

詐欺に使われやすい理由

通知不可能の電話が警戒されやすいのには、きちんと理由があります。

それは、詐欺にとって非常に都合がいい条件がそろっているからです。

・相手の正体がわからず、不安を感じやすい
・「重要な連絡かも」と思わせて電話に出させやすい
・折り返し電話をさせれば、高額料金につなげられる

特に多いのが、

・「重要なお知らせがあります」
・「料金の未納が確認されました」

といった、内容をぼかして焦らせるパターンです。

人は不安になると、冷静な判断ができなくなりがちですが、そこを狙っているのが、こうした詐欺の特徴です。

すべてが詐欺とは限らないケース

とはいえ、通知不可能の電話がすべて詐欺というわけではありません。

実際には、次のようなケースも存在します。

・企業の自動システムからの発信
・病院や行政関連の一部連絡
・海外在住の家族・知人からの電話

このような場合、通話内容を聞いた瞬間に「怪しくない」と判断できることがほとんどです。

ポイントは、相手が具体的な情報をはっきり説明するかどうか。

曖昧な表現ばかりで行動を促してくる場合は、注意が必要です。

通知不可能の電話に出てしまった場合の影響

通話料金は発生するのか?

ここが、読者のいちばんの不安ポイントではないでしょうか。

結論から言うと、通知不可能の電話に出ただけで、高額な料金が発生することはほとんどありません。

国内からの着信であれば、通常の通話料金(もしくはかけ放題の範囲内)で終わるケースが大半です。

ただし、次のような場合は注意が必要です。

・相手に言われるまま長時間通話を続けた
・不在着信に折り返して、海外番号につながった

特に「折り返し電話」は、高額請求につながる代表的な原因です。

個人情報が盗まれる可能性

「出ただけで個人情報が抜かれるのでは?」と心配する人もいますが、電話に出ただけで情報が盗まれることは基本的にありません。

ただし、次の行動はリスクがあります。

・自分の名前や住所を答える
・「はい」「いいえ」をはっきり返答する
・指示に従って番号やボタン操作をする

特に自動音声詐欺では、音声データや操作履歴が悪用されるケースも報告されています。

「何も答えず、すぐ切る」、これが、最も安全な対応です。

このように、通知不可能の電話は、正しく知っていれば、必要以上に怖がるものではありません。

大切なのは、「出てしまったあとに、何をするか・何をしないか」です。

実際に多い通知不可能詐欺の手口

通知不可能の着信が危険視される理由は、実際に被害報告の多い詐欺手口で使われているからです。

ここでは、特に多い2つのパターンを具体的に見ていきましょう。

自動音声・国際電話詐欺

近年急増しているのが、自動音声を使った詐欺電話で、電話に出ると、人ではなく録音された音声が流れます。

よくある内容は、

・「重要なお知らせがあります」
・「料金の未納が確認されました」
・「このままではサービスが停止されます」

といった、具体性がないまま不安だけを煽るメッセージです。

その後、

・「詳しく知りたい方は◯番を押してください」
・「オペレーターにつなぐには◯番を選択してください」

などと番号操作を求められます。

ここが大きなポイントで、公的機関や正規の企業が、いきなり自動音声で番号操作を求めることはほぼありません。

また、海外回線を経由しているケースが多く、操作した瞬間に海外通話扱いとなり、通話料金が発生することもあります。

音声が流れた時点で「内容を確認しよう」と思わず、すぐに切ることが最も安全な対応です。

折り返しを狙うワン切り詐欺

もう一つ非常に多いのが、ワン切り詐欺です。

これは、

・数コールだけ鳴らしてすぐ切れる
・着信履歴に「通知不可能」だけが残る

という特徴があります。

人は、

・「大事な用件だったのかも」
・「知り合いかもしれない」

と考え、つい折り返してしまいがちです。

しかし、折り返した先が海外の高額通話番号だった場合、数分話しただけで数千円〜数万円の料金が発生するケースもあります。

しかも、この料金は後日請求されるため、「気づいたときにはもう遅い」ということも少なくありません。

通知不可能のワン切りは、どんな理由があっても折り返さない、これだけで被害の大半は防げます。

通知不可能の電話に出てしまった後の正しい対処法

「もう出てしまった」、そんなときこそ、落ち着いた行動が重要です。

すぐにやるべき行動

出てしまった場合は、次の点を順番に確認してください。

・相手は何を言っていたか(自動音声か、人の声か)
・自分は何か答えたか、操作したか
・通話時間はどれくらいだったか

もし、

・無言だった
・すぐ切った
・何も話していない

のであれば、被害が出ている可能性は極めて低いです。

そのうえで、

・通話履歴を確認する
・同じ番号から再度かかってこないよう着信拒否を設定する

これだけやっておけば、十分な対策になります。

やってはいけないNG行動

不安になると、つい次の行動をしてしまいがちですが、これは詐欺被害につながりやすいNG行動です。

・「念のため」と折り返し電話をする
・音声ガイダンスの指示に従って操作する
・相手に言われるまま個人情報を確認・入力する

特に「確認のため」という行動は、詐欺側にとっては一番狙っている心理です。

違和感を覚えた時点で、「自分から関わらない」ことが最大の防御になります。

通知不可能の電話を防ぐ方法

不安を感じ続けるより、事前に防ぐ設定をしておくと安心です。

スマホの設定でできる対策

多くのスマホには、以下のような機能が標準で備わっています。

・非通知・通知不可能の着信を自動で拒否
・迷惑電話と判断された番号の警告表示

設定は数分で完了するものが多く、一度設定すれば、その後のストレスが大きく減ります。

キャリア・アプリを使ったブロック方法

さらに安心したい人は、携帯キャリアや迷惑電話対策アプリの利用がおすすめです。

・過去の詐欺番号データベースと照合
・着信時に「迷惑電話の可能性あり」と表示
・自動でブロック

無料で使えるサービスも多く、「知らないうちに対策できている」状態を作れます。

料金トラブルが起きた場合の相談先

携帯キャリアへの問い合わせ

・「身に覚えのない通話料金がある」
・「海外通話の請求が来た」

このような場合は、まず契約している携帯キャリアに連絡しましょう。

・通話先の確認
・発生した時間帯
・不正利用の可能性

を調べてもらえるため、状況がはっきりします。

消費者センター・警察への相談目安

以下に当てはまる場合は、専門機関への相談をおすすめします。

・数千円以上の高額請求が発生した
・脅すような内容の電話だった
・個人情報を伝えてしまった

消費者ホットライン(188)や警察の相談窓口は、「被害が確定していなくても」相談可能です。

一人で悩まず、早めに頼ることが大切です。

実践例・ケーススタディ

ケース1:出てしまったが被害なし

通知不可能の着信に出たが無言だったため、違和感を覚えてすぐ切断。
その後、着信拒否設定を行い、追加の被害はなし。

ケース2:折り返して高額料金が発生

ワン切り着信に折り返し、海外番号につながって数千円の請求。
キャリアと消費者センターに相談し、対応を進めた。

これらの例からわかる通り、被害の分かれ道は「折り返したかどうか」です。

まとめ

通知不可能の電話は、確かに不安を感じやすい存在です。

しかし、

・出てしまっただけで即被害に遭うケースは少ない
・正しい知識があれば、十分に防げる

ということも事実です。

覚えておいてほしいのは、この3つだけ。

・折り返さない
・個人情報を話さない
・事前に着信対策をしておく

もし次に「通知不可能」の着信があっても、この記事を思い出して、落ち着いて対応してくださいね。

タイトルとURLをコピーしました