最近、電話を見慣れない『18』から始まる番号からの着信が増えていませんか?
一見、国内の普通の番号に見えても、実は高額請求や詐欺に利用される危険性がある電話番号であることがあります。
本記事では、18から始まる電話番号の特徴やリスク、そして安全に対処するための具体的な着信拒否方法まで、わかりやすく解説します。
18から始まる電話番号の実態とは?
18から始まる電話番号の特徴
「18」から始まる電話番号は、一般的な市外局番(03・06 など)や携帯番号(090・080・070 など)とは異なり、特殊な用途に割り当てられていることが多いのが特徴です。
主なパターンには以下のようなものがあります:
・特殊番号や特番
例として「118」は海上保安庁への緊急通報番号です。
日常的に使う機会は少なく、多くの人にとって馴染みがありません。
・国際電話の一部
「+1」で始まる北米・カリブ海地域の国番号に続いて「8」が来ると、日本の携帯や固定電話の着信画面では「18…」と表示されることがあります。
例えば+1-876(ジャマイカ) や+1-868(トリニダード・トバゴ)などが典型です。
これらは「ワン切り詐欺」に悪用されることが多い番号帯として知られています。
・プレフィックス番号
電話をかけるときに相手に番号通知をする/しないを切り替える「186」や「184」なども「18」で始まりますが、通常は着信表示に現れるものではありません。
こうした背景から「見慣れない18番号=不審電話」という印象が強く、利用者に不安を与えるのです。
総務省からの警告
総務省は以前から「国際電話番号を悪用した詐欺電話」に注意を呼びかけています。
特に、カリブ海諸国(+1-8xx帯)からの不審な着信は、日本国内で「18…」と表示されることがあり、折り返してしまうと高額な国際通話料が発生します。
実際に「ワン切りで1コールだけ残し、ユーザーが気になって折り返すのを待つ」という手口が多数報告されています。
折り返した人が詐欺音声ガイダンスにつながり、通話時間を引き延ばされることで被害が発生するのです。
総務省の広報資料や注意喚起では、「心当たりのない国際電話に折り返さない」「知らない番号は出ない・拒否する」という対応を強く推奨しています。
固定電話と携帯電話の違い
「18」番号による不審電話は、固定電話と携帯電話でリスクの出方が異なります。
・固定電話
高齢者世帯で使われているケースが多いため、電話に出てしまう確率が高い。
音声ガイダンスやオペレーターを装った詐欺に巻き込まれやすく、「支払いが必要」「本人確認が必要」といった口実で長時間の通話につながりやすい。
ナンバーディスプレイや留守番電話を設定していない家庭では、怪しい番号に無防備に応答してしまうリスクが大きい。
・携帯電話
迷惑電話のほか、SMS(ショートメッセージサービス)と組み合わせた詐欺が横行。
「荷物が届いています」「アカウントの認証が必要です」などと偽装したURLを送りつけ、クリックさせて個人情報やクレジットカード情報を盗み取る手口が一般的。
スマートフォンの特性上、アプリを通じて位置情報や連絡先情報が流出するリスクもある。
なぜ18から始まる電話番号を着信拒否すべきなのか
詐欺の手口と被害事例
18から始まる番号が使われる典型的な詐欺の手口に「ワン切り詐欺」があります。
電話が一度だけ鳴って切れるため、着信者は「誰からだろう?」と気になり折り返し電話をしてしまいます。
折り返すと、実際には国際通話料が高額に設定された番号 につながっており、詐欺グループの自動音声が流れるケースが多いです。
通話を長引かせることで、利用者の電話料金に高額な請求が加算されます。
被害事例としては、数分の通話で数千円から数万円規模の通話料が請求されたケースも報告されています。
特にクレジットカード払いで携帯料金をまとめている人は、知らぬ間に引き落とされてしまい被害に気付くのが遅れることもあります。
高額請求のリスクとは?
国際電話料金は国内通話に比べて格段に高く、場合によっては1分数百円以上になることもあります。
さらに、ワン切り詐欺では長時間のガイダンスや無駄な待ち時間を意図的に挟み、通話時間を延ばす仕組みになっています。
その結果、わずか数分で驚くほどの高額請求につながるのです。
特に、「+1-876」「+1-868」「+1-809/829/849」などの番号は要注意とされ、国際的にも被害報告が多い番号帯です。
これらの番号に見覚えがない限り、絶対に折り返してはいけません。
自動音声メッセージの危険性
多くの詐欺電話では、自動音声メッセージが利用されます。
例えば「あなたの口座に不正アクセスがあります」「未払い料金があります」などと不安を煽る内容が流され、指示に従うよう誘導されます。
こうしたガイダンスに従って番号を押したり、個人情報を入力したりすると、さらなる詐欺被害につながる恐れがあります。
また、自動音声に応答しただけで「この番号は有人が応答した」と認識され、再び標的リストに登録されることもあり、被害が繰り返される危険性があります。
着信拒否の方法と対策
iPhoneでの着信拒否設定
着信履歴から不審な番号をタップし、「この発信者を着信拒否」を選択することでブロック可能。
設定アプリの「電話」→「不明な発信者を消音」をオンにすると、連絡先に登録されていない番号からの着信を自動で拒否し、履歴に残すことができます。
Androidでの着信拒否に必要な手順
着信履歴から対象番号を長押しし、「ブロック」または「スパムとして報告」を選択。
機種やキャリアによっては「迷惑電話対策」や「スパム保護」機能が標準搭載されており、設定から有効化することが可能。
迷惑電話識別アプリの活用法
「Whoscall」「Truecaller」などの迷惑電話識別アプリを利用すると、世界中で報告されているスパム番号データベースと照合し、不審番号を自動で識別・拒否できます。
キャリア提供のサービス(例:NTTドコモの「あんしんセキュリティ」、ソフトバンクの「迷惑電話ブロック」など)を組み合わせるとさらに効果的です。
海外からの電話に注意が必要な理由
国際電話の仕組みとリスク
国際電話は「+」記号と国番号から始まる形式ですが、日本の端末画面では一部が「18…」のように見えることがあります。
これを利用し、国内の電話と誤解させて折り返させるのが詐欺グループの狙いです。
知らない国番号からの着信は絶対に出ない・折り返さないのが鉄則です。
SMSでの詐欺被害の現状
海外発のSMSを使ったフィッシングも増加しています。
「宅配便の不在通知」「銀行からの認証依頼」を装ったメッセージで偽サイトに誘導し、クレジットカードやID・パスワードを盗み取ります。
特にAndroid端末では、不正アプリのインストールに誘導されるケースも多く、深刻な被害につながることがあります。
海外番号の見分け方
国番号「+1」に続いて「8」で始まる場合はカリブ海諸国が多く、特に注意が必要。
「+44(イギリス)」「+86(中国)」なども詐欺で悪用される例があります。
不審な番号が表示された場合は、インターネットで番号を検索し、危険情報が共有されていないか確認しましょう。
対応の選択肢とコミュニケーション戦略
家族への注意喚起の重要性
特に高齢の家族には、「知らない番号には出ない」「18から始まる番号は危険」といったルールを共有しておくことが大切です。
固定電話の場合、留守番電話を設定し、直接応答しない習慣をつけるだけでも被害を減らせます。
不審電話があった際の報告方法
消費者庁や警察に相談窓口があり、被害を未然に防ぐために情報を共有することができます。
「188(消費者ホットライン)」にかけると、最寄りの相談窓口につながります。
警察への連絡が必要なケース
実際に被害が発生した場合や、個人情報を伝えてしまった場合は速やかに警察へ相談しましょう。
「#9110(警察相談専用電話)」に連絡することで、適切な対応を案内してもらえます。
留守電と呼び出し音の設定における注意点
留守番電話の活用法
留守番電話を活用することで、相手が本当に必要な用件を持っているのか確認できます。
詐欺電話は多くの場合、留守電にメッセージを残しません。
通話履歴の確認と対処方法
不審な番号からの着信履歴は削除する前に、番号を記録してキャリアや警察に相談しましょう。
履歴をそのまま残すことで、後から再度の詐欺電話に利用されることも防げます。
発信者情報の確認方法
スマートフォンの「発信者番号通知設定」やアプリを活用し、相手の情報を確認しましょう。
インターネット上の番号検索サービスを活用するのも有効です。
18から始まる電話番号に関するよくある質問
なぜこの番号が使われるのか?
詐欺グループは、利用者にとって見慣れない国際番号や特殊番号を使い、不安や好奇心を煽ることで折り返しを誘発します。
日本の番号体系では珍しい「18」で始まる形式を利用するのもその一環です。
着信拒否しても大丈夫なのか?
着信拒否しても問題ありません。
正規の機関から重要な連絡を受ける場合は、必ず正式な番号や書面での通知が行われます。
見覚えのない「18番号」は着信拒否して差し支えありません。
問題が発生した場合の対応策
高額請求や個人情報漏洩の疑いがある場合は、すぐにキャリアのサポート窓口や消費者センター、警察に相談してください。
また、クレジットカード情報を伝えてしまった場合は、カード会社に連絡して利用停止や再発行を依頼することが重要です。
まとめ
「18から始まる電話番号」は、国内の通常番号とは異なる仕組みを持ち、多くのケースで詐欺や迷惑電話に利用されています。
総務省も注意を呼びかけており、固定電話・携帯電話のどちらでもリスクが存在します。
知らない番号からの着信には出ない、折り返さない、すぐに着信拒否を設定することが最も有効な対策です。